先人たちの優れた技術や知恵を受け継ぐ錫器『大阪浪華錫器』を作り続ける”大阪錫器”。
錫器の歩み
大阪における錫器造りの起源は、延宝7年(1679年)『難波雀』に「錫引き、堺い筋」とその記録があり、江戸中期には、心斎橋・天神橋・天王寺など流通の良い上方(大阪)で生産され、やがて産地から産業へと拡大されました。
大阪錫器は、江戸後期、京都錫の流れを汲む初代伊兵衛が大阪心斎橋に錫屋を創業したことにはじまります。
「現代の名工」今井達昌(伝統工芸士)を代表とし、国家資格を持つ3名の伝統工芸士、15名の男女が従事しています。
時代を経ると共に、技術・技法は洗練され、一部は現在生活にマッチした形へと変化しましたが、そのモノづくりの技と精神は今も引き継がれています。
錫器の特長
【すぐ温まる、すぐ冷える】
加熱する、冷却する。どちらをするのも周りから熱を移動させなければいけません。
陶器に比べ1.8倍の速さで熱を移動し、50倍の速さで全体に伝える錫は燗や冷酒の器として最適です。
【やさしい口当たり】
かつては金銀に並ぶ価値を持っていた錫。その錫を贅沢に使い、一つひとつ丁寧に磨きこむことによって美しくなめらかな飲み口に仕上げています。
薄板の変形では得られない厚みのある飲み口はやわらかな口当たりを実現します。
【細やかな泡】
ビールを美味しく飲むには細やかな泡で蓋をすることが欠かせません。
タンブラーの内側についた凹凸はビールを当てることで細やかな泡を生み出します。