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【薫山工房】受け継ぐ伝統とモダンの融合  三代続く南部鉄器工房

コラム

【薫山工房】受け継ぐ伝統とモダンの融合  三代続く南部鉄器工房

世界中に知名度が高い日本の伝統工芸「南部鉄器」、その産地は岩手県の盛岡地域と水沢地域に限られていることは知ってましたか?
薫山工房は、盛岡市にある南部鉄器の製造・販売を行う工房です。創業は明治37年で、100年以上の歴史を誇ります。現在は三代目薫山を受け継ぐ伝統工芸士、佐々木和夫氏を中心に、鉄瓶や急須、フライパンなどを作っています。そしてすべての鉄瓶は、伝統的技法をベースとした一品一品入念な手作業によって自社工房で製造されてます。その品質の良さはもちろん、高雅な風格は他産地の追随を許すことなく、本場の盛岡を代表する鉄瓶として世界中の皆さんに愛用されてます。

受け継ぐ伝統とモダンデザインの融合、新たな鉄瓶を創出

薫山工房で製造された南部鉄瓶は、種類の豊富さが特徴だけではないです。他に見られない形状も沢山揃ってます。
一般的にある鉄鉢型や南部型、棗型以外に、車軸型や柚子型、新布団型などもあります。さらに、表面を飾る紋様も多様。亀甲や水玉、松、波千鳥、竜などの伝統柄をあしらったものもあります。


布団型(肌/1.6L)

名品『布団型』にシンプルに肌を打ちました。布団型とは、僧侶や修行僧が座禅などに用いる丸い敷物であり、『布団型』の製品名はここからきたと思われます。湯切れも良いため、長らくお客さまにご愛用いただけます。


車軸型(亀甲/1.2L)

車軸型は、薫山工房オリジナルの形です。特長ある形ではありますが、抜群の使い易さです。もっこ鉉(持つところ)は、にぎり易いとともに、お湯をそそぐ時に安定します。時代のながれと共に、このまれる形状や模様はかわりますが、この『車軸型』はいつの時代も好まれており、薫山工房の定番商品であります。


柚子型(肌/1.2L)

この「柚子型」と一般的に言われる形状の鉄瓶は、古くより「葉っぱ」の文様を大胆に表現する(押す)手法が用いられることが多く、当工房もその流れ・歴史を汲んだ仕上げにしております。この「葉っぱ」の箇所のみ、つるつるした肌になっていますが、この手法は、高度な技術を要しますので、とても手間ひまかけた鉄瓶の一つです。蓋は、「姥口(うばぐち)」にすることにより、見た目上の納まりがとても良くなってます。また、アクセントとして「枝」をイメージした摘みにして、太陽の恵みをいっぱい浴びた柑橘系の「柚子」をより連想できるよう表現しました。鉉は、虫食いを入れた袋鉉を使ってますので、小さくて品のある、比較的軽量な高級鉄瓶に仕上がってます。

ユニバーサルデザインを実現!次々と受賞

ユニバーサルデザインとは「できるだけ多くの人に使いやすいようなデザイン」のこと。薫山工房は、蓋を取る際に熱くならないように、木のつまみをつけたり、水を入れやすい取っ手の形状にしたり、お湯を楽に注げるような注ぎ口の形など、多くの試行錯誤を重ねて、これまでになかったデザインの鉄瓶を生まれました。

IWATE FOOD&CRAFT AWARD 2022
クラフト部門 準グランプリ受賞作品

作品名「コーヒードリップポットA 1.0L」

作品名「コーヒードリップポットB 1.0L」

2020年度 全国伝統的工芸品公募展
一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会賞受賞
作品名「鉄瓶 算珠型 肌紋様 1.0L」
作者 菊池飛鳥

2021年度 全国伝統的工芸品公募展
バイヤー賞受賞
作品名「ドリップぺっこ0.5L」
作者 畠山拓巳


約400年の歴史を持つ南部鉄器は、南部盛岡の歴代藩主がいずれも茶道に造詣が深かったため、鉄鋳物に対する深い理解と手厚い支援、それに加え良質な材料(砂鉄や漆など)がとれる地理的利点により、大いに発展していきました。昭和に入り幾多の戦争により打撃を受けましたが、終戦とともにたくましく再起、日本の伝統工芸の第1号を認定されるに至りました。鉄器を使って家族みんな健康な毎日を。