日本にはもうごくわずかになった国産の傘を作り続ける”小宮商店”。
小宮商店の歩み
小宮商店昭和5年、創業者・小宮宝将により、洋傘・ショールのメーカーとして東京都中央区浜町でスタートしました。
爾来、今日まで、日本にはもうごくわずかになった国産の傘を作り続けています。
その間、戦時空襲による店舗焼失や、高度成長期、その後の海外製の安価な傘の大量流通など、幾多の試練がありながらも、現在も多くの人に愛され続けています。
この86年間で得た技術や品質の高さと、お客様からの信頼を維持すべく努力してきた蓄積があり、 傘専門店としての「モノづくりに対する信念やプライド」は通底しています。
ほとんどの工程が手作業
この機械化の時代、ラインに乗せれば傘も全て自動で作られると思われがちですが、いまだに傘はほとんどすべて工程で「人の手」を必要とする製品です。
そのため、最終的には作る人の経験と知見が出来栄えを左右する、 大変デリケートで奥の深いものです。
傘生地の裁断から中縫い、ダボ(骨の関節部分)やロクロ(傘を開く際に上に押し上げる部分)を生地で包む処理、陣笠や手元の取り付け、更には完成した傘の品質検査まで、一つ一つ丁寧に熟練職人の手によって行われています。
盗難・紛失への心配などから、『傘は使い捨て』が当たり前となった現在。
熟練職人の手仕事が随所に込められた傘に触れた時、きっと傘との向き合い方が変わることでしょう。
これまで傘に思い入れの無かった方も、職人さんの渾身の一本を愛情を持って使っていただけたら幸いです。